「指導」の落とし穴

「うるさい！」　　「話を聞け！」　　「集中しろ！」
言ってはいけないと思いつつ、どうしても、こういう類の言葉を口にしてしまいます。
キッズ陸上クラブでもＳＣＴミニバスケットチームでもそう。
これを行った日は、練習が終わった後、「敗北感」を味わっています。

スポーツ、特に陸上競技の魅力について、私はこう思っています。

「試行錯誤の楽しみ」

自分自身を実験台にし、あれこれ試したことが結果となって現れるおもしろさ。
子供達にもそういう魅力を味わってほしいと思っています。

ところが現実は、私の指導は「こうしなさい」という命令調になっていると思います。
子供たちにどうあってほしいのか、どう行動してほしいのか。
それを指導という名のもとに「命令」しているのです。
子どもたちが自ら、そこにたどりつく道筋を探し、発見してほしいと思っているはずなのに。

何が私を「邪魔」しているのか。
私は、自ら道筋を探す経験そのものが、将来の彼・彼女らの大きな財産になると考えているはずです。
ところが、いつのまにか、私が求めているのは、「子供たちが、私が望むように行動すること」になっていたのだと思います。
そして、今の私に必要なのは、子供たちが「試行錯誤の楽しみ」にたどりつくまで、とことん付き合う、という覚悟なのだと思います。

さて、明日はてんやわんやの「キッズ陸上クラブ」です。
「うるさい！」「話を聞け！」「集中しろ！」を自分に禁じ、子供たちと真剣勝負してこようと思います。