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日常生活やスポーツにおける身体の使い方について、いろいろ考えたことを整理してしばらく寝かせておくためのブログです。
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僕が目指す指導のあり方は、
『良いところを伸ばすとか、悪いところを改善するというより、「邪魔しているものを取り除く」』
というものです。
もちろん、僕のオリジナルではなく、とある講習会で講師の先生がおっしゃっていた言葉です。

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では、「邪魔しているものを取り除く」とは、どういうことなのでしょうか。
「悪いところを改善する」とどう違うのでしょうか。
「良いところを伸ばす」ことよりも大切なのでしょうか。

これについて、今のところの私の考えをまとめておきたいと思います。
決して僕がこの通りの指導者だというものではありません。
こうありたいという理想像です。

「邪魔しているものを取り除く」とは、トータルで考えるということです。
全体の流れの中で、何か流れを邪魔しているものを取り除く。
” 邪魔しているもの ” から解放されれば、” 良いところ ” をいじる必要はないのです。
良いところ・悪いところを個別にいじるのではなく、何がどう邪魔しているのか・なぜそうなったのかを見極め、それに対してどうアプローチするかを考えるのです。

例えば、ハードルの指導をするとしましょう。
その選手は、タイムを短縮できず伸び悩んでいます。
タイムをロスしている原因は、踏み切り時のブレーキが大きいことだと見極めたとして、それを取り除くために、どのようなアプローチをしたら良いでしょうか。
「踏み切り時のブレーキを小さく!」と指導しても出来るものではありません。

まず、踏み切りでブレーキをかけてしまう原因は何かを探らなければなりません。
踏み切り位置がハードルに近すぎるのか?
踏み切り姿勢に問題があるのか?
インターバル(ハードル間)のリズムが悪いのか?
ハードリング動作に問題があるのか?

そして、なぜそうなってしまうのかを探らなければ、「邪魔しているものを取り除く」ことは出来ません。
ハードルに対する恐怖心?
ハードリング動作の誤解?
接地のまずさによる減速?
体格の問題?

そうして、なにか原因を見極めたとして、次にはそれを「取り除く」ためのアプローチを考えなければなりません。
ハードルの高さを調節して練習する?
インターバルを調節して練習する?
ハードルドリルを徹底的にやる?

ここで大切なのは、「本人に気づかせる」ことです。
こうしたらスピードに乗れる、とか、こうするとスムーズだ、という感覚を自分でつかまなければ本当の意味での成長はないでしょう。

指導者の役割は、本人が気づくためのヒントを与えることです。
少しずつ少しずつ遠まわしに、ヒントを与えるのです。

指導者に必要なのは、”邪魔しているもの”を見極める眼力と、選手が気づくまでとことん付き合う”根気”なのではないでしょうか。
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【このブログについて】
スポーツのパフォーマンス向上や活動的な生活を送ることを目指して、身体の使い方やその関連の事柄を研究します。そして、その過程をブログというメディアに残してゆくことで、何かの足しになればと思っています。

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1971年生まれ 男
元陸上競技400mハードラー

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