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日常生活やスポーツにおける身体の使い方について、いろいろ考えたことを整理してしばらく寝かせておくためのブログです。
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「ゆらぐ脳」
池谷裕二/木村俊介 著
文藝春秋 発行

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第1章 脳を分かる P.52-53より引用
しかし、残念ながら生命科学は因果関係の証明はできません。証明ができるのは相関関係だけなのです。
例えば、実験者が「解熱鎮痛剤のアスピリンを飲んだから熱が下がった」と言ったらウソなのです。なぜなら、飲まなくても自然に下がったかもしれないからです。そこで科学では何をするかというと、「アスピリンを飲まずに三時間待機した数十人」と「アスピリンを飲んで三時間待機した数十人」を比較するわけです。そして統計的にみて効果があるかどうかを調べます。
しかし注意してください。これで証明できるのは、「統計的に有意味な相関関係」だけなのです。統計は相関の強さを扱う学問にすぎません。因果については何の保証も与えません。つまり、因果関係は実験科学では絶対に証明ができないものなのです。あえてキツい言い方をすれば、因果律は人の脳の妄想です。これも「分解したら分かる」と同じで、脳の妙なクセなのです。
大腰筋がどうだとか、股関節がどうだとか、走りについていろいろな情報が飛び交っている。
昨年の北京オリンピック前のNHKのテレビ番組で、「アサファ・パウエルの大腰筋が異様に太い」ということが取り上げられていた。それが速さの秘密だというような伝えられ方をしていたのだが、どうにも違和感があった。
僕が知りたかったのは、その先にある「その特徴をどう生かして走っているのか」というところだったのだが、それについては触れられていなかった。

池谷さんの言葉を借りれば、「大腰筋の太さと脚の速さは相関関係があるが、因果関係についてはわからない。」ということになるだろうか。

僕と同じくらいの年代のスプリンターは、若かりし頃、ベン・ジョンソンをみてベンチプレスをガンガンやったという経験があるはずだ。
今はそれが股関節や大腰筋にシフトしただけで、僕の子供時代から、あまり進歩していないのかなぁとも思うが、僕がヒネクレてきただけなのかもしれない。
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スポーツのパフォーマンス向上や活動的な生活を送ることを目指して、身体の使い方やその関連の事柄を研究します。そして、その過程をブログというメディアに残してゆくことで、何かの足しになればと思っています。

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1971年生まれ 男
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